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Posted by さがファンブログ事務局.

「私の優しくない先輩」―Majiで海荷ちゃんにKoiします―


日日日(あきら)の同名小説を、映画化。
今ノリにのってる川島海荷ちゃんと、人気お笑いコンビ・はんにゃの金田哲が共演。
青春ラブ・コメディとでもいうのでしょうか。なかなかにぶっ飛んでます。

九州の小さな島・火蜥蜴(ひとかげ)島に引っ越してきた女子高生・西表耶麻子(イリオモテ ヤマコ)(川島海荷)。大好きな南くん(入江甚儀)を想って、昼夜問わず妄想中。ある日、南くんあてのラブレターが、クサくて、キモくて、ウザい先輩(金田哲)に見つかってしまう。お調子者の先輩はすっかりノリノリで、勝手に南くんへの告白大作戦を開始。嫌がっていたヤマコも、乗せられてしまいます。

冒頭から歌って踊る海荷ちゃん。ずっとそれが続くのかと思いきや、そうでもありません。
ヤマコは、引っ越してきたこの土地が大好きで、パパとママが大好きで、落ち着いた生活に大満足。
南くんが大大大好きで、キスしたいけど、遠くから見守るだけでもいいの!
といいながら、女子高生ならではの友達関係での葛藤なども描かれます。
いずれも、ぶっ飛んでる雰囲気で、というのが前提。

シーンごとにヤマコの心の揺れが、ヤマコの心の声として入っているので、いまどきの女子高生の機微が分からない人も分かりやすい。そこに、表情豊かな海荷ちゃんが現れるのですから、誰もがみんな海荷ちゃんの虜です。

はんにゃの金田もとてもいいですよ。
マンガみたいな動きはズクダンズンブングンゲームで鍛えたお陰でしょう。

監督は人気アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」「らき☆すた」などを手掛ける山本寛。
これが実写初監督とのこと。
いろんなネット批評があり、言いたいことも分からなくはありませんが、
この映画の魅力は、川島海荷ちゃんの可愛さに尽きます。
ラストの「MajiでKoiする5秒前」の1カット・海荷バージョンを観れば、それが分かるはず!
さ~、みなさん、海荷ちゃんにドキュンと射抜かれましょう。

シエマで、1月21日(金)まで。
1週間しか上映しないんですね。観られてよかった。
http://ciema.info/index.php?itemid=1759  


Posted by ぽてち. 2011年01月18日23:48 | Comment(1)

「酔いがさめたら、うちに帰ろう」―カラッと寄り添う元夫婦―


鴨志田穣さんの自伝的小説を原作に映画化した作品。
妻はかの有名な漫画家・西原理恵子さん。

元戦場カメラマンの塚原(浅野忠信)はアルコール依存症から抜けられない。妻・由紀(永作博美)と離婚し、2人の子供たちとも離れ、母と2人暮らし。家族のもとへ帰るんだ、と言い聞かせながら、アルコールにまた手を出してしまう。血を吐いて倒れることも多く、とうとう精神病院へ入院することに。妻と家族の支えもあって、自分を見つめ直していきます。

アルコール依存症の主人公の人生と、彼を取り巻く家族、入院患者が、とてもカラッと描かれています。アルコール依存症の悪化から妻に暴力をふるって離婚するなど、その経緯はドロドロでしかありません。依存症のおかげで幻影も観るし、血も吐くし、もうカラダはボロボロ。なのに、元妻は「なかなか死ねないねぇ」と、なんだかとっても明るいのです。子供たちも明るくまっすぐ。離婚したのにおとうしゃんが大好き。

医者から元夫の余命が長くないことを聞いても、「この頃、悲しいのと嬉しいのとが分からなくなってきた」と満面の笑顔を向ける元妻。ですが、台所に立っているときに、ふと目に染みた玉ねぎが、彼女の悲しみスイッチを押してしまいます。泣き崩れる母を見守る子供たち。台所に燦々と降り注ぐ陽光とのコントラストが印象的。

深刻な物語を、のんびり描いている東陽一監督。
バリアフリーさが映画祭2010でも佐賀へお越しくださいました。
重い題材なのに重くなく、家族の絆や夫婦の絆をちゃんと考えさせる映画です。
離婚しても寄り添い続ける元妻に、医者が「なぜ、そこまで心配するの?」と尋ねます。
「一度好きになった人はなかなか嫌いにならない」と元妻。
永作博美さん、いいですねぇ。

エンディングは忌野清志郎の「誇り高く生きよう」。これもいい。
そして、鑑賞後はシーフードカレーが食べたくなること間違いなし!
シエマのカフェで出してます。

シエマで、1月28日(金)まで。
http://ciema.info/index.php?itemid=1731
17日(月)、18日(火)、20日(木)の11:00の回はバリアフリー上映(字幕・副音声付上映)。  


Posted by ぽてち. 2011年01月17日22:38 | Comment(0)

河童通信(仮題)もよろしくお願いします。

勝手にシエマ応援隊ブログも100記事目になりました。
ライターも数名に増え、シエマでの様々なイベントや活動、映画ネタを中心に書き込んでいます。

さて、シエマを中心に佐賀大学や「まちなか」の企業の協力を得て、経済産業省「地域映像クリエイター等人材育成事業」の採択をいただき、地域資源を地域から発信していく事業を行っています。

クリエイティブプラットフォーム構築プロジェクトといいます。

昔ながらの「まちなか」を再生するのではなく、新しい「まちなか」を創りあげていく、そのためには、新しいプラットフォームが必要です。

若者たちが秘めているクリエイティブな才能を「まちなか」で発揮してもらう、そのためにシエマをプラットフォームと位置づけ、映像制作を始めとしたクリエイティブな情報発信を行っていきます。

関係者は、それぞれ手弁当で参加しており、まだ、公式サイトも立ち上げていません。(まもなく立ち上がりますので、乞うご期待!)

しばらくは、ブログでその活動を報告していきます。(公式サイト立ち上げ後もブログは続ける予定です。)
http://sagacrip.sagafan.jp/

勝手にシエマ応援隊と同様、読んでいただけると幸いです。  


Posted by 勝手にシエマ応援隊. 2011年01月10日11:28 | Comment(5)

「小さな村の小さなダンサー」― 文化大革命とバレエ ―


「ゾンビランド」で大笑いした後は、「小さな村の小さなダンサー」で大泣きしました。
中国出身の名ダンサー、リー・ツンシンの激動の半生を映画化。

1961年、中国山東省の貧しい村で、リーは7人兄弟の6番目として生まれる。
毛沢東の文化政策を進めるため、バレエの才能発掘が全国で展開。
身体能力だけで子供たちを選抜し、家族と引き離して英才教育を受けさせる。
村からはリーが選ばれ、「家族の誇りとなれ」と送り出されるリー。
最初は落ちこぼれていたが、チェン先生と出会い、バレエの面白さに目覚めていく。

毛沢東夫人・江青の前で素晴らしい舞台を披露する生徒たち。
なのに、難しい顔をして言った言葉は、「なぜ銃が出てこないのだ?」。
毛沢東の革命を礼賛するバレエを強制されますが、
やんわり反論したチェン先生は反革命分子として連行されます。

時代が移ろい、改革開放が進む中、アメリカに短期留学するチャンスがやってきます。
自由の国・アメリカで、強制されない自由なバレエを舞い踊るリー。
次第に彼の心にも変化が芽生え、リーはとうとう、国に家族を残しながら、亡命する道を選びます。
一流ダンサーとして花開くものの、二度と帰国が許されないことになったリー。
自由と引き換えに払った代償は重いものでした。

主演は、自身も中国出身で現在は英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団のプリンシパルとして
活躍するツァオ・チー。バレエシーンが素晴らしいのはもちろんですが、
このツァオ・チーの演技もいいです。
渡米したリーが、芸術には自由が必要なのだと気づいていく様がリアルです。

本作の原題は『Mao's Last Dancer』、直訳すれば「毛沢東の最後のダンサー」。
幼いころは、紅衛兵になるのが夢だったリー。
自分の意志と関係なくバレエを始めたことで、共産主義と文化大革命に翻弄されていきますが、
バレエでの大成が、結果的に両親との再会も、故郷に錦を飾ることも可能にしてくれました。

最後は、安堵と感動の涙。
きっとリーの両親も、息子の舞台が涙でかすんで見えたことでしょう。

シエマで、1月14日(金)まで。
http://ciema.info/index.php?itemid=1731  


Posted by ぽてち. 2011年01月09日16:15 | Comment(0)

「ゾンビランド」― 人生初のホラーコメディ ―


 いや~、くだらないけど面白い作品に出会いました。
 ホラー系もグロいのも苦手なので、当然ゾンビ映画も観たことないのですが、
シエマ支配人の強烈プッシュに乗せられて鑑賞。
さすが支配人、観て良かったです!

 ある日、謎の新型ウイルスに感染した人間がゾンビ化して人々を襲い、世界ニゾンビが増殖してしまう。
テキサス州に暮らす大学生コロンバス(ジェシー・アイゼンバーグ)は、なんとか生き延びていた。
やがて彼は、ゾンビ・ハンター、タラハシー(ウディ・ハレルソン)と出会い、彼の車に同乗する。
そこへ、美人姉妹のウィチタ(エマ・ストーン)とリトルロック(アビゲイル・ブレスリン)が合流、
4人で旅をすることに。そして、ゾンビと無縁の天国があるという噂を頼りに、
ロサンジェルス郊外の遊園地‘パシフィックランド’を目指す。

 噛まれた人間は次々とゾンビになってしまう、という定番の設定ながら、なぜか生き残っているコロンバス。
ひ弱な彼が生き残れたのはただの偶然。ひきこもりなだけなんです。

 しかし、隣人のゾンビ女子に襲われそうになった彼は、己に生き残るための32のルールを課します。
 「ルール1:有酸素運動」 とか
 「ルール2:二度撃ちして止めを刺せ」 とか
 「ルール4:シートベルトをしろ」 とか。
 ま、一切覚える必要はありません。画面に字幕で表示してくれるから。ルールも都合よく変化します(^^

 タラハシーのゾンビ・ハンターぶりがまたすごい。バッタバッタとなぎ倒していくので痛快です。殺すシーンははっきり見せないので、私のようにグロ系が苦手な人も割と大丈夫。っていうか、ゾンビ弱すぎです。

 ハリウッドに立ち寄ったときには、勝手に豪邸に泊まることにし、訪れたスターはB.M。そう、ビル・マーレイでした。本人が本人役で、しかもゾンビのコスプレで登場。ゴースト・バスターズ世代にはたまらないのではないでしょうか。そのあと、驚愕の展開に。

 ゾンビなのになんでコメディなんだろう?と、初大笑いにもってこいかも。
 スカッとしますよ。エンドロールの後もお楽しみがあります。
 
 主役のジェシー・アイゼンバーグは、来月公開予定の「ソーシャル・ネットワーク」で
facebookを立ち上げた人も演じています。

 シエマで1月14日(金)まで。
http://ciema.info/index.php?itemid=1701
  


Posted by ぽてち. 2011年01月09日15:35 | Comment(0)

映画にならないかなあー。「永遠の0」

あけましておめでとうございます。今年も、ビンテージ会員になりました。

さて、最近、百田尚樹さんの「永遠の0」を読みました。ラバウル、ガダルカナルなど太平洋戦争の激戦が目に浮かぶようでした。

私の父もラバウルに行く可能性があったという話を聞いたことがありましたし、まだ私が小学生低学年のころ(昭和42,43年ころ)までは、学校からの帰り道で「さらば、ラバウルよ・・・」と軍歌を歌いながら帰っていました。

平成もすでに22年が過ぎました。私は昭和36年生まれですから、考えてみれば終戦後16年しか経っていなかったんですね。平成になってからよりも、短い時間です。太平洋戦争のことを知っておくことは大切だな、というのも読み終えたときの感想です。

それで、この「永遠の0」ですが、とにかく泣いてしまいます。零戦のパイロットで、最期は特攻で亡くなった祖父のことを調べていく姉弟が、祖父と一緒だったパイロットに当時の戦争のこと、祖父のエピソードを聞いていく筋立てです。途中でやめないで最後まで読んでみてください。最後の4分の1が想像を超えます。

ある人は卑怯者とののしり、ある人はすばらしい人だったと讃えます。
日本に残した妻に「必ず生きて帰る」と約束し、その約束を果たすために命を大切にしてきた祖父がなぜ最後は特攻で亡くなったのか。
特攻機に乗り込むときに機を代わってもらっているのですが、その深い理由。
祖父のことを嫌い、憎しみさえ訴えた元パイロットのやくざの本当のこころ。
義理の祖父との関係のどんでん返し。

これが映画になったらすごいだろうなー、と思ってしまいました。映画にならないかなー。
  


Posted by シロクロアリス. 2011年01月07日17:21 | Comment(1)

「瞳の奥の秘密」― 人には変われないものがある ―


新年あけましておめでとうございます。今年もモリモリ映画を観ようと思います。

2009年にアルゼンチンで公開された本作。アカデミー外国語映画賞も受賞。

刑事裁判所を定年退職したベンハミン(リカルド・ダリン)は、
忘れることのできないある事件を題材に小説を書き始める。
かつての職場を訪ね、当時の上司で今は検事に昇格している女性イレーネ
(ソレダ・ビジャミル)とも再会を果たす。
2人が関わったのは、25年前の1974年、結婚も名もない女性が殺害された
凄惨な事件だった。

やがて捜査は暗礁に乗り上げ1年が経った。
ある日、ベンハミンは駅で犯人を捜し続ける銀行員の夫リカルドを目にする。
妻を奪われた夫の深い愛情に突き動かされたベンハミンは、
イレーネとともに捜査を再開。ついに犯人逮捕へ。
が、そこには隠された真実が。
小説を書くことで過去に向き合うベンハミンは、葬られた事件の真相へと迫ります。

死刑制度のないこの国で、暴行殺人は終身刑。
のはずが、1974年のアルゼンチンは、かなり政治が腐敗しており、司法が正義ではありません。
なんと「ゲリラ活動の情報提供に貢献した」という理由で、殺人犯のゴメスは釈放されて
大統領のSPになってしまいます。
ベンハミンとイレーネは、なすすべがなく時が流れていきます。

この映画、タイトルがちゃんと内容を表しています。
イレーネが「コイツが犯人だ」と確信するのは、ゴメスの視線。
ベンハミンが捜査に意欲を取り戻すのは、妻への愛を湛えたリカルドの目。
何よりもベンハミンとイレーネが愛し合っているということ自体が全編通じて目で表現されています。

文字通り誇張なしの衝撃のラスト。
腰を抜かしたままエンドロールが流れだします。誰も立ち上がることのできない館内。
静かでたおやかなテーマ音楽が、ゆったりと包んでくれて、ようやく現実に戻ることができました。

 主人公の同僚パブロが言います。「人には変われないものがある」。
ベンハミンの気持ちも、「瞳」も「変われないもの」の一つなのでしょう。
でも、私たちはそれに気づくのが遅すぎたり、向き合わなかったりすることが多々あります。
過去に向き合うことが全て正しいとは言いませんが、ベンハミンはそれを実践したのでした。

 スゴイ映画でした。新年早々あたりの一本。監督フアン・ホセ・カンパネラ。

 シエマで1月8日(金)まで!あ、明日やん!
http://ciema.info/index.php?itemid=1647
  


Posted by ぽてち. 2011年01月06日20:40 | Comment(2)