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いのちの重さの違いが際立つ“バビロンの陽光”と“スーパー”


先週、土曜日、日曜日と続けてシエマへ。土曜日は“バビロンの陽光”、日曜日は“スーパー”を観ました。
“バビロン”は、イラクを舞台に、戦争で行方不明になった父親をおばあちゃん(父親の母)と息子が探しにいくロードムービー。12年前に別れた父親の記憶は何もなく、ただ、「この子には父親が必要だ」という思いのおばあちゃんに手を引かれ、歩き、ヒッチハイクし、バスに乗り、長い道のりを行く2人。
途中で出会う温かい人がいなければ本当に悲しくつらいだけの映画です。いるはずの刑務所はすでに廃墟に。その後、集団墓地をめぐりながら、無数の骸に現実を突き付けられる2人。とうとう最後まで父親の生きた姿にも骸にも会えません。そして、最後に、本当に悲しいシーンが・・・・。おばあちゃんが、移動中の車の荷台で静かに息を引き取りました。命の重さ、家族の絆を考えさせられる映画でした。
”スーパー“は、いじめられて育ち、何をしてもうまく行かないタイプのさえない男が主人公。今までの人生でよかったことは2つだけ。職場で偶然知り合った美女と結婚したこと、路上でものを売っているとき偶然前を走って逃げた犯罪者が走り去った方向を警察官に教えたこと。
そんな彼にとんでもない不幸が。人生に2つしかない幸せの一つである妻が麻薬の売人に誘惑されて家を出てしまいます。妻を取り戻そうとしても暴力で妨げられる中、神の啓示を受け、スーパーマン?として悪者を懲らしめることに。手作りのコスチューム、武器はモンキーハンマー。映画を待つ列で割り込む男をハンマーで殴り倒すなどなど。正義の味方か単なる暴力か。世間の評判も分かれます。そういう彼に、バットマンのロビンよろしくアニコメおたくの女の子がコンビになります。
そして2人で麻薬取引現場へ妻を奪還に。コメディーらしくなく、その現場は殺し合い。コンビの女の子も左目を吹っ飛ばされて死亡。悪者たちも何人も死んじゃいます。命が軽い映画でした。
いやー、映画って本当におもしろいですね。さよなら、さよなら。淀川さんの声が聞こえてきそうです。
Posted by シロクロアリス.
2011年11月17日17:40
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