共喰い 芥川賞の映画化は・・・

共喰い 芥川賞の映画化は・・・文芸春秋を定期購読しているので、芥川賞は毎回読んでいます。読むたびに、最近の芥川賞おもしろくないな、とつい口に出しています。所詮文学がわかる人間ではないので、おもしろくないと言っても、自分の感性に合わないとか、主題が理解できないとか、先を読みたくならないとか、自分の尺度だけでの感想ですが。

共喰いも、読んだときの感想はそんなものでしたが、それでも映画になるとどういう風にシナリオができたんだろうと興味がわきます。

ということで、観にいきました。芥川賞がどう映画になったかを確かめてみる価値はあると思います。母親役の田中裕子ははまっていました。

(以下、シエマHP)
人間の欲望があぶりだされる濃厚なストーリー。
欲望をむきだしにする男たちと、本音を包み隠してしたたかに生きる女たち

昭和63年、山口県下関市。「川辺」と呼ばれる場所で、17歳の遠馬は父とその愛人と暮らしていた。父には「セックスの時に女を殴る」という暴力的な性癖がある。そのため、産みの母は遠馬が生まれてすぐ、彼を置いて家から出ていった。粗暴な父を疎んで生きてきた遠馬。だが、彼は幼なじみの彼女・千種と何度も交わるうちにやがて自覚していく。自分にも確かに父と同じ忌まわしい血が流れていることを――。
人間の根源にある性と暴力をあぶり出しながら、作品は格調高く、そこに豊饒な物語を現出させる。ストーリーの核にあるのは、血の宿命に囚われた父と息子の相克のドラマ。だが一方で、そんな男たちを尻目に凛々しくしたたかに生きる女たちの姿が、映画に前向きで清新な余韻すら与えている。昭和の後にやって来る女性の時代を予感させる物語は、「女性讃歌」を謳いあげた「北九州サーガ」に連なる、青山真治の正統な作品として位置付けられるのかもしれない。



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