午前十時の映画祭「ベン・ハー」

午前十時の映画祭「ベン・ハー」
「午前十時の映画祭」4本目の今週は「ベン・ハー」。
アカデミー賞史上最多の11部門を受賞した大作。1959年の作品。
54億円もの制作費と6年半もの製作期間を経て完成しました。

西暦26年。ユダヤの都エルサレムはローマ帝国の支配下にあった。
ユダヤ貴族の青年ジュダ・ベン・ハー(チャールトン・ヘストン)の幼なじみ・メッサラ(スティーヴン・ボイド)が、ローマ帝国軍の司令官としてエルサレムに赴任してくる。旧交を温める2人だったが、ベン・ハーはメッサラに総督暗殺未遂の濡れ衣を着せられ、罪人として奴隷船に乗せられてしまう。やがてローマのガレー船のこぎ手として海戦に参加した彼は、司令官アリウス(ジャック・ホーキンス)を救うという大殊勲をあげ、その養子に迎えられる。母と妹を探してユダヤに帰ってくるベン・ハー。そこで戦車競走で無敗を誇るメッサラと対決することになる。

競技場での戦車レースのシーンはスゴイ。
平均1秒24コマのフィルム速度を20から16コマにまで落とすなどの「コマ落とし」、実際は3分間程度の戦車競争を11分かけて映写……、様々な工夫と苦労を重ね、前代未聞のスピード感と迫力を出すことに成功。

本作は、キリストが誕生したころのエルサレムが舞台。
奴隷船への護送中、苦しむベン・ハーに一杯の水をくれた男がイエス・キリストでした。
その水を飲むとなぜか体力だけでなく、再び生きる気力を取り戻すベン・ハー。

冒頭には、キリストが馬小屋で生まれたときの、東方の三賢者のシーンがあったり、随所にキリスト教との関係が織り込まれていきます。この映画が単なる復讐劇やアクションものではないのは、イエス・キリストによって教えられた赦しが、ベン・ハーの心を占めていく過程が描かれるからかもしれません。

そして「ベン・ハー」の上映1週間は、「悪人」も絶賛上映中(10時から)!
日本アカデミー賞の最優秀主演・助演賞を男女ともに獲得した「悪人」、実は観てない方もどうぞ。

「ベン・ハー」は、「悪人」とともに、シエマで3月4日(金)まで。
http://ciema.info/index.php?itemid=1808



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