「キャタピラー」― 盛りだくさんの若松孝二監督特集 ―

寺島しのぶさんがベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞した本作。
「忘れるな、これが戦争だ!」という若松孝二監督の強いメッセージとともに、
10月2日(土)、シアター・シエマに上陸します。
口もきけず、耳も聞こえず、身動きのできない体となって帰ってきた夫(大西信満)。
四肢を失くしても、夫の性欲と食欲はつきません。
戸惑いながらも夫の介護に勤しむ貞淑な妻(寺島しのぶ)。
その2人の姿を追い続けた映画です。
2人の関係が次第に変化していく様は、夫婦ともに圧巻です。
合間に巨大なキノコ雲や戦争の資料映像が挟まれることで、
戦争が銃後の妻や家族に与えた影響の大きさに思い至ります。
でも、私にはむしろ、介護と向き合う家族の映画に映りました。
単なる反戦映画ではなく、深く深く人間を洞察し、
それに見事に応えている俳優陣がいてこそ成り立つ映画だと思います。
若松監督は、「最近の映画代金は高い!」とのことで、
前売1000円、当日大人1300円と、なんともお得な価格設定。
(学生1000円、高校生500円)
10月2日~29日までの上映。ぜひご覧ください。
そして、「キャタピラー」の公開を記念し、10月1日(金)に前夜祭として、「天使の恍惚」を上映。
公開当時に上映反対キャンペーンが起こるなどさまざまな波紋を呼んだ犯罪ドラマです。
また、渚ようこさんのライブも必見です。
またまた、10月9日(土)には「キャタピラー」公開記念として「赤い帽子の女」の上映も!
秋のシエマで若松孝二監督特集にどっぷりハマってみてはいかがでしょう。
◎10月1日(金)19時~
「天使の恍惚」上映 若松孝二監督トーク+渚ようこライブ
19:00~20:40 「天使の恍惚」上映
20:45~21:00 若松孝二監督トーク
21:00~22:30 渚ようこ・天使の恍惚を唄う
◇若松監督 トーク付チケット 前売2000円、当日2200円
◇“渚ようこ・天使の恍惚を唄う”チケット 前売3000円、当日3500円(ドリンク別)
◇前夜祭通しチケット 4000円(ドリンク別/前売券のみ50枚限定)
http://ciema.info/index.php?itemid=1611
◎10月2日(土)11時~の回上映終了後、若松孝二監督舞台挨拶!(12時45分予定)
特別チケット1700円(限定80枚)
シエマでご予約受付中。
http://ciema.info/index.php?itemid=1612
◎10月9日(土)20:20~22:10
若松孝二プロデュース/神代辰巳監督作品「赤い帽子の女」上映。
主演は永島敏行。佐賀の生んだ巨匠・神代辰巳監督の作品です。
シエマでご予約受付中。
http://ciema.info/index.php?itemid=1613
Posted by ぽてち.
2010年09月28日12:48
| Comment(2)
この記事へのコメント
寺島しのぶが金熊賞を受賞した時から見てみたいと思っていた映画でした。
こんな映画をシエマで上映してくれてありがたいです。
映画ですが、ポテチさんの感想のように私にも反戦映画というよりは、介護と向き合う家族の映画にうつりました。
私の身辺にも同じように介護をしてい人がいるからかな。
それにしても、寺島しのぶの演技はすごかったですね。
こんな映画をシエマで上映してくれてありがたいです。
映画ですが、ポテチさんの感想のように私にも反戦映画というよりは、介護と向き合う家族の映画にうつりました。
私の身辺にも同じように介護をしてい人がいるからかな。
それにしても、寺島しのぶの演技はすごかったですね。
Posted by かいちょう at 2010年10月06日 15:55
かいちょうさん、コメントありがとうございます。
戦争と介護を同じ視点で語ってはいけないのかも
しれませんが、家族にとっての負担はどちらも
大変なものがありますよね。
シエマにご来館された若松監督は、
寺島しのぶさんを評して、
「肌まで演技できる女優だ」
とおっしゃってました。
なるほどスゴイ。
戦争と介護を同じ視点で語ってはいけないのかも
しれませんが、家族にとっての負担はどちらも
大変なものがありますよね。
シエマにご来館された若松監督は、
寺島しのぶさんを評して、
「肌まで演技できる女優だ」
とおっしゃってました。
なるほどスゴイ。
Posted by ぽてち at 2010年10月07日 12:05