情けなさに共感映画『ボーイズ・オン・ザ・ラン』

情けなさに共感映画『ボーイズ・オン・ザ・ラン』

昨晩、シエマにて『ボーイズ・オン・ザ・ラン』を観た。
予告編で、主人公の田西(峯田和伸)が、思いを寄せていた女性(黒川芽似)をもてあそんだ色男(松田龍平)に「殴りに行く」と会社から電話する場面がある。
色男は、「そんなことをすると会社をクビになるよ」と相手にしないところに田西の会社社長(リリー・フランキー)が電話を取り上げ「クビにしません。思う存分殴らせます。」と伝える。

なんていい会社なんだと思った。組織が個人を守ってくれないような話ばかり聞いていて、つい最近も身内に同じようなことがあったので、そのシーンを観たくて、観にいった。

映画そのものは、意見が分かれると思った。女性には、なかなか理解し難いのではないかと思う。
個人的には、大好きなテイストだった。R15指定と言う意味ではなく、男向けの映画だと思う。

主人公の田西は、本当に情けない、ダメ男の典型として描かれている。
しかし、それは、一部の完璧な男や極度のナルシスト以外の全ての男の中に存在する情けない、ダメな部分の集合体である。
そのため、同じ状況に陥ったことはないが、映画を観ながら田西に肩入れしていくというか同化していく感じがした。

正直、ラストシーンは、「んっ」と思ったが、田西のキャラの設定上、そうならざるを得ない。
そう思って観れば、納得できる。他の主な登場人物のキャラ設定も終始ブレていない。

話はそれるが、久々に銀幕で小林薫を観た。いやぁ、小林薫はいい。カッコいい。
小林薫を最初にカッコいいと思ったのは、松田優作と共演した映画『それから』だった。
松田優作の長男、松田龍平もケチのつけようのない素晴らしい演技だった。今後が楽しみである。

映画『ボーイズ・オン・ザ・ラン』は、今週金曜日(30日)までだ。
13:00~、20:45~の2回上映されている。お見逃しなく。
http://ciema.info/index.php?itemid=1315



Posted by 勝手にシエマ応援隊. 2010年04月28日12:58 | Comment(0)
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