映画『火宅の人』と檀一雄

中学1年生の頃(1980年)にNHK教育テレビで「You(ユー)」という番組があっていた。
糸井重里がメインキャスターで、当時としては、新しいスタイルのトーク番組だった。
「10代しゃべり場(NHK)」の原点のような番組で、子ども版「カンブリア宮殿(TX)」みたいだった。
ある回に名前は覚えていないが、東京大学の偉そうな先生が出てきて、太宰治と一緒にメチャクチャやっていた小説家がいて、女優檀ふみのお父さんだ、と言う話をされた。
俄然興味がわいて、図書館でその小説家の本を探して読んだ。「花筐(はなかたみ)」と言う作品だった。衝撃だった。これまで読んだことがないタイプの小説で、本当にびっくりした。
小説家の名前は、檀一雄。
自称福岡県柳川の出身で、終の棲家も福岡県の能古島である。
今でも一番尊敬する小説家である。
その原作「火宅の人」が映画化され、公開されたのが、1986年だった。
観たくて観たくてたまらなかったが、悲しい予備校通いで、親に映画代をくれともいえなかった。
数年後、テレビ放映で見たが、よくできていた。
しいて言えば、主人公が、緒方拳ではなく、山崎努の方が、もう少し「浪漫的放浪者」と称される檀一雄の雰囲気を伝えることができたのではないかと思った。
当然、緒方拳の演技も素晴らしく100点満点だった。
Posted by 勝手にシエマ応援隊.
2010年04月08日12:56
| Comment(4)
この記事へのコメント
日本の名優緒形拳ですか。彼はフランスを代表するジャン・ルイ・トランティニャン、ジャン・ポール・ベルモンドやジェラール・ドパルデューみたいに日本を代表するベテラン男優なので、彼の訃報を知った時は大変驚きました。
Posted by 台湾人 at 2011年01月22日 00:48
台湾人さん
コメントありがとうございます。最近更新をサボっていたので、遅くなってしまいました。
緒方拳さんは、本当に良い役者さんだと思います。
個人的なイメージとしては、NHKの大河ドラマの常連さんという感じで、安心して観ていられる(作品が安定するという意味で)と思いました。
緒方拳のポジションに代われる役者はもう現れないでしょうね。
コメントありがとうございます。最近更新をサボっていたので、遅くなってしまいました。
緒方拳さんは、本当に良い役者さんだと思います。
個人的なイメージとしては、NHKの大河ドラマの常連さんという感じで、安心して観ていられる(作品が安定するという意味で)と思いました。
緒方拳のポジションに代われる役者はもう現れないでしょうね。
Posted by 勝手にシエマ応援隊
at 2011年01月24日 17:59

1983年生まれの私にとって緒形拳、フランソワ・トリュフォー、ジャン・ポール・ベルモンド、ジャン・リュック・ゴダールやジャン・ルイ・トランティニャンなどの1930年代生まれの人達は伝説的なスターです。
私も本当は少なくとも1950、1960や1970年代の日本やフランスに生まれて、彼らと共に人生を歩んできたかったのが本音です。
実は私、緒形拳の息子さんの緒形直人のことはずっと前から存じていましたが、緒形拳のことはこの前彼の急なる訃報を通じて初めて知りました。今でもすごく悲しくて悔しくて残念な気持がします。
私も本当は少なくとも1950、1960や1970年代の日本やフランスに生まれて、彼らと共に人生を歩んできたかったのが本音です。
実は私、緒形拳の息子さんの緒形直人のことはずっと前から存じていましたが、緒形拳のことはこの前彼の急なる訃報を通じて初めて知りました。今でもすごく悲しくて悔しくて残念な気持がします。
Posted by 台湾人 at 2011年01月24日 22:49
前略させて大変失礼とは存じておりますが、今回の東北大震災で日本各地に甚大な被害を及ぼしたようですが、そちらの方は大丈夫でしょうか?
テレビで見ていると本当に心が痛みすごく残念に思います。
テレビで見ていると本当に心が痛みすごく残念に思います。
Posted by 台湾人 at 2011年03月24日 11:19